水面に映る影は永遠へ続く


「捕まえた。ったく、怪我人を走らせんなよ…」



「――じゃん」



「は?」



「だったら、追いかけて来なければ良いじゃん!」



もう言わずにはいられない。



こんなに苦しい気持ち…、私の中じゃ抑え切れないよ。



「何で、私だけこんな想いをしなくちゃいけないんだ!」



「落ち着けって!」



土方さんに掴まれた腕を払おうともがくが、離れない。



それどころか、強まるばかりだ。


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