水面に映る影は永遠へ続く


頬に触れる手が私の頬をそっと撫でた。



「妃絽、俺はお前が好きだ。愛してる」



「私も愛し――、っ!」



唇は言葉を紡ぐ前に彼のそれで塞がれた。



荒々しいのに何処か優しく、甘いキス。



私はそれをただ受け止めていた。



小さなリップ音と共に離れた唇は首に落ちて行く。






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