水面に映る影は永遠へ続く


「だから、妃絽。元気な子を産んで、幸せになってくださいね」



そう言い残し、影時はスッと光のように消えた。



「影と――、おじいちゃん…」


私は溢れて来る涙を拭った。



でも、涙は止まらない。



土方さんは私の頭を抱き寄せた。



私は彼の肩に頭を乗せ、少しの間だけ泣いていた。



貴女のおかげで、大切な人達に出会えたよ。



ありがとう、おじいちゃん――…





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