《俺様的》彼女の手なずけ方
「あら……制服なの?わたくしのお茶会で、制服姿の方がいるなんて恥ずかしいわ」



清香さんが悲しそうな顔をしている。



弱ったなぁ。



もしかしてあたし、清香さんに恥をかかせてしまった?



「すぐにドレスを用意させます。こちらへいらっしゃい」



行きたくないけど、行くしかないか。



あたしは清香さんと、執事に着いていくことにした。



2階の部屋に案内され、部屋に入るとそこは服専用の部屋だった。



すご……。



ビビっているあたしには目もくれず、清香さんがドレスを2、3着渡してくれた。








「これなんてどうかしら。あなたに似合いそう」



それは胸元が大きく開いていて、紫のオーガンジーと大輪の造花があしらわれた、妖精が着ていそうな(既に意味不明?)フワフワのドレス。



おお~……あたしに一番似合わないタイプのドレスだよ。



そうは思うものの。



「わぁ、素敵……」



そう言わざるを得ない、空気。



えーん、誰か助けてっ!


< 238 / 711 >

この作品をシェア

pagetop