《俺様的》彼女の手なずけ方
俺のプリンセス
……やだなぁ。



なんだか、あたしじゃないみたい。




幾層にも重ねられた、柔らかな生地でできたAラインのドレス。




フワフワ、ヒラヒラしていて足元が寒い。



しかも真っ白って、まるで、ウェディングドレスのよう。



キラキラ光るネックレスと、イヤリング。



それに、ティアラ。



箱の中には、ご丁寧にガラスのヒールまで入っていた。



ガラスの靴……シンデレラみたいだな。



あたしは12時までに帰れるのでしょうか。



って、乙女な妄想をしている場合じゃないっ!



これを全部装着する勇気は、あたしにはない。



だけど……



清香さんに応戦するには、十分すぎる気がした。









……やるか。



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