《俺様的》彼女の手なずけ方
ホントに、拒否権なんてないみたい。



車で、誘拐されてしまった。



「学校に連れてってよ!!」



「今日だけだから」



「制服だし」



「別にいいだろ」



「よくなーい!!」



ワガママなコイツがあたしの言うとこなんて、聞くわけがない。



あっという間に遊園地に着いてしまった。










「制服って、いかにもサボってます…だよね」



「別にいいだろ?制服デートが夢だった」



なんて言って笑うナルに、ちょっとドキッとしたのは黙っておこう。



「昨日先輩としたくせに…」



「あれは義務だろ?全然楽しくなかったしな」



「ウソ、楽しかったんでしょ?」



「となりに葵が座ってるって思ってなんとか頑張った。今日はそんな妄想、いらないよな」



「ずっと妄想してればいいのに」



「なんだって?」



「別に。あれ、乗ろう。さかさまコースター」



こうなったら、ナルを酔わせちゃおう。



適当に乗ったら、そのうち疲れて帰るって言いだすよね。



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