アタシは見てしまった。
兄妹とあたし




「好きです。

付き合ってください。」



「………ごめん。

オレ好きな子いるんだ。」




今日で彼が告られた回数5回。

彼が振った回数も5回。




だから、毎回安心する。




そう、“彼”とは

あたしの幼なじみである

西川 一星《ニシカワ イッセイ》のこと。




「あ、奈々ーーーーー!

一緒に帰ろうぜ。」



「しょーがないな。

帰ってあげよう」



偉そうに大口を叩くのがあたし。


みんなはこの光景を見て

いつも羨ましそうに

あたし達を見る。



…………それがまた嬉しかった。













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