最後の贈り物【短編】
宝探し
始業のベルが鳴る。

教室の中には、横一列に机を並べて三人の子供が座っていた。

窓際の席に座っているのは、黒い短髪が良く似合うやんちゃそうな少年。

彼は小学5年生の山田健一。

そして、廊下側の席に座っているのは、色白で優しそうな少年。

彼は小学4年生の森卓也。

最後に真ん中の席に座っているのは紅一点。

長い髪の毛を綺麗におさげにした、かわいらしい少女。

彼女は小学2年生の吉川鈴。

この小学校の生徒は、この三人ですべてだった。
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