【完】素直になれよ。






「麦茶しかないけど。」



ソファに座っている私に
冷えた麦茶の入ったグラスを差し出した織川は、

そのまま流れで私の隣に座る。



「...ありがと。」



落ち着かない......。


少しでも動揺を隠すために、
私は麦茶をゴクッと飲み干した。




「......親御さんは?」

「仕事だと思うけど。」

「そう...」

「「......。」」



もう...。なんでこうゆうときに限って会話続かないの...?

なんで突っかかってこないの...?




......あ。


そういえば...。



沈黙の中で私は、一つの疑問にたどり着いた。



「ねぇ...」

「...なに?」

「あんた...バス通じゃなかったの?」

「......。」



< 123 / 399 >

この作品をシェア

pagetop