【完】素直になれよ。
プシューという音と共にバスの扉が開いた。
俺は小銭を財布から取りだして
チャリンと運賃箱と呼ばれるその中に放り込んだ。
するとその音を聞いて久留米は振り返った。
「あんた…定期は?」
そういえば
久留米はピッとICカードをかざしていた。
「あー…家に忘れた。」
「バカじゃないの?」と視線で訴えられたような気がした。
しゃーねーだろ…俺バス通学じゃないし。
なんて思っても当然伝わるはずもなく
久留米は空いている席を探し始めた。