恋
*
そして秋。前期試験も終わり、緩んだ空気が私達を包み始めた。
「芽衣子、合コン行くよ!」
「寧々。……いいよ、そんなの」
食堂で大声張り上げるのはやめてほしい。
周りの人にまで聞かれちゃうじゃないの。
「良くないの。いつまで引きずってる気よ。もう十月だよ」
「引きずってるわけじゃ」
「引きずってます。いいから行こう。今晩。で、今から服見に行こう。勝負服」
「ちょっと寧々」
痺れを切らしたように強引に腕を掴む寧々は、私を立ち上がらせることには成功した。
だけど、そこで動きがピタリと止まる。
不審に思って顔をあげると、そこに一人の女の子が立っていた。
ショートヘアに、短パンとボーダーのカットソー。
彼女はいつもボーイッシュな恰好をしている。
いつもなら隣に一緒にいる彼は、今日は居なかった。
「……匡深さん?」
彼女は憮然とした表情で、私のことを睨み続けた。
「こんにちは、山口芽衣子さん。あなたに話があるの。いいかしら」
私は一瞬寧々と顔を見合わせて、そして戸惑いながらも頷いた。
そして秋。前期試験も終わり、緩んだ空気が私達を包み始めた。
「芽衣子、合コン行くよ!」
「寧々。……いいよ、そんなの」
食堂で大声張り上げるのはやめてほしい。
周りの人にまで聞かれちゃうじゃないの。
「良くないの。いつまで引きずってる気よ。もう十月だよ」
「引きずってるわけじゃ」
「引きずってます。いいから行こう。今晩。で、今から服見に行こう。勝負服」
「ちょっと寧々」
痺れを切らしたように強引に腕を掴む寧々は、私を立ち上がらせることには成功した。
だけど、そこで動きがピタリと止まる。
不審に思って顔をあげると、そこに一人の女の子が立っていた。
ショートヘアに、短パンとボーダーのカットソー。
彼女はいつもボーイッシュな恰好をしている。
いつもなら隣に一緒にいる彼は、今日は居なかった。
「……匡深さん?」
彼女は憮然とした表情で、私のことを睨み続けた。
「こんにちは、山口芽衣子さん。あなたに話があるの。いいかしら」
私は一瞬寧々と顔を見合わせて、そして戸惑いながらも頷いた。