Loveless
東京駅を出ると、「寒くない?」と言って凌がスーツの上着をかけてくれた。


「ありがと……」


10月初めで昼間は暑く、上はカーディガンしか着ていなかった私はありがたく受け取った。


「この前はゴメン。あんなひどいことして……」


凌は下を向いて言った。


「いいよ。言わなかった私も悪かったんだし」


横を見ると凌は前を向いて足取りもちゃんとしていた。


どうやらさっきは私の両親に気を遣って殆ど飲めなかったようだ。
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