Loveless
親父はことあるごとにオレを殴った。


箸の使い方が出来ていない。


肘を付いて食べるな。


騒ぐな、泣くな。


うるさい、黙れ、黙れ!


まだ小さかったのにオレは子供らしさを失くし、殴られないように親父の顔色ばかり窺う子になっていった。


こんな父親にでも愛されたかった。


たった一人の家族だからー。
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