余命1年の姫















「夢…。」










「夢?」





未来ちゃんは、キョトンとした表情で
聞いてきた。





「そぉ夢。男がいてその男があたしの
写真を『お前だけは許さない』って
言って、あたしの顔に刺すの。

そのあたしの顔は、ちっちゃい時から
今のあたしの顔だった。」





喋り終えたら出てきた涙を未来ちゃんは
拭いてくれた。





「その人に覚えはないの?

例えば記憶が勝手にイメージで
想像してたり……無い?」






な…い。





あのおじさん見たこと無い。















< 122 / 222 >

この作品をシェア

pagetop