秘密のかくれんぼ

そして同窓会当日。

懐かしい教室で思い出話に花を咲かせていた時、私は友達に小さな紙飛行機を手渡された。



「これ、遥(ハルカ)くんから。ルミちゃんに渡してくれって」




──ハルカ。


その響きに、忘れていた甘酸っぱい感覚が瞬時に蘇る。


ハルカは、ずっと大好きだったのに告白する勇気がなくて、結局疎遠になってしまった男の子。


そんなハルカがこれを…?



彼はいつも紙飛行機の中にメッセージを書いて飛ばしてた。

まさか……



奮える指で広げた紙にはたった一言。


“俺を見付けてみてよ”



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