天使の囁き·悪魔の囁き

「課長こそ、主役が抜けてきたらダメじゃないですか」



私は職場での自分のキャラに気持ちを切り替え、茶化した口調で言った。

すると。



笑顔だった課長は急に眉間にシワを寄せ、私の両腕を掴んで言った。



「無理して笑うな。それに、俺にとっての今日の主役はおまえだ。おまえが抜けたらダメだろう?」



その言葉の意味を理解できなくて、首を傾げて次の言葉を待っていると。

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