最高の偽装lovers
浩輔の言葉に、母も同意する。

「そうよ・・・

穂波は浩輔さんのレストランで、

従業員として働いているのに、

そんな勝手に辞めるなんて・・・」


「お父さん、穂波を会社の社長なんて、

させられません」

・・・

「浩輔」


「…穂波、お前はオレの傍にいればいい」

浩輔の優しい言葉に、

胸を打たれつつ、でも、

それに浸っているわけにもいかない。

・・・

「私一人娘だから・・・

兄か弟がいれば、よかったんだけど。

父の会社の事で、

浩輔に迷惑をかけるわけにはいかない。

私は料理をしてる浩輔が大好きだから」


私の真剣な表情が伝わったのか、

浩輔は大きな溜息をついた。


「穂波の気持ちは揺らぎそうにないな?」

浩輔の言葉に、大きく頷く。
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