最高の偽装lovers

「そんなのは、アンタの都合で、

待たされた穂波の事は考えなかったんですか？」


「考えての行動です。

穂波が今までに、他に好きな男が出来てれば、

諦めるつもりでした…

でも、貴方の口調からすると、

穂波は、待っていてくれたみたいですね？」



「・・・」


違う。

そう言いたかった。

そう言ってしまえば、

コイツは穂波の前から姿を消す。

・・・

しかしそれは出来なかった。

・・・

ずっとずっと、待っていた人だと、

穂波の口から聞いている・・・

・・・

「…今日は、

これで失礼します・・・

穂波に、自分がいる事を、

教える事が出来たから…」

男は、それだけ言って、行こうとする…


「あの！」

「・・・まだ何か？」