まほろば【現代編】
確かに、簡単そうではあるがあまりに漠然としすぎていてはっきりいって戸惑いの方が大きい。

「私も黄泉平坂に至る道を探すお手伝いをいたします。しかし、その前に社を取り巻く呪詛をある程度抑える必要があります」

「そうだな。それは、ワシが引き受けよう」

そう言うと、徐にシロが立ち上がり部屋を出て行こうとした。

「ちょっと、待て。引き受けるっていったい――」

「なに、大したことではない。ちぃとあの中心にワシ自身を守護として置くだけだ」

「それって、かなり危険なことじゃ」

「まあな。でも、ここまで回復させてもらったからしばらくは持つだろう。そんなに心配なら、早く玄武を見つけて呪詛を解く方法を見つけてくれ」

白虎は、それだけ言うと軽く手を上げて今度は本当に部屋から出て行ってしまった。
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