まほろば【現代編】
「ハルカ、俺の話聞いてなかっただろ?」

はい、確かに聞いていませんでした。

その表情を読み取ったのか、諦めたように小さく息を吐くと仕方がないなというように、話しだした。

「この間の妖は『かまいたち』だ。属性は『木』。じゃあ、ここで問題」

意地悪そうな顔をして私を指差す。

「木属性に強いのは?」

「えーっと」

確か、最初の頃に教えてもらったはず。

「ご、金属性?」

「正解」

にっこりと笑うリュウに思わず見惚れてしまう。

「じゃあ、木属性に弱いのは?」

「えっと、えっと水属性?」

またまたにっこり笑うリュウ。手が伸びてきて頭のほうに向かう。
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