まほろば【現代編】
「だから、土属性の俺では不利なのはわかるよな?水属性のハルカでは、敵に塩を送ることになりかねない。本当は金属性のヤツがいればいいけど、贅沢は言ってられない」

そこでだと、いいながらホムラを指差す。

「コイツに恃むしかない」

指差されたホムラは、我関せずといった感じで相変わらず私の肩の上でウトウトとしていた。

「えっ、でもホムラこんなに小さいのに無理だよ」

ホムラの代わりに反論するが、その瞳を見れば無駄なことだとわかった。

「あのな、お前コイツの実力わかってるのか?」

実力も何も、ホムラは何の力もないはずだよ。

今までだって、私が危なそうになる時だけちょっと助けてくれるぐらいで、妖怪退治ができるとは思えない。

とはいえ、それは自分自身にも言えることだけど……。
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