まほろば【現代編】
体の側面に感じていた温もりがスッと消える感覚に、スサノオが立ち上がったことを知った。

目の前に立つ男を見上げれば、いつもの偉そうなオーラを全開にして私を見下ろしていた。

「明日の儀式、楽しみにしているぞ」

ニヤリとお得意の不敵な笑みを浮かべると、それだけ言って部屋から去っていってしまった。

そして、扉の閉められる音が鳴り響く。

その音で、もう私がここから自力で逃げ出す余地がなくなったことを悟った。

頭の中では、いろんなことがグチャグチャに混ざり合って、混ざり合いすぎて全く何も考えられなくなってしまった。

ポスンとベッドの上に寝転がる。

「どうしよう……」

後、私に何ができるのか。答えの出ない問題を考え続けながら、いつあけるともわからない朝を待った。

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