まほろば【現代編】
やたらと勘のいい人で、昔からこの人には隠し事はできなかった。

大きな力は持っていないが、そこはさすが中臣の家の血が多少なりとも流れているだけはある。

中臣家は、基本的に血族同士の婚姻を繰り返してきていた。

しかし、父さんはそれを嫌い全く関係ないところで母と出会い恋に落ちた。

本家の嫡子がしきたりを破ることに猛烈な反発があったらしいが、母さんがものすごく遠縁ではあるが、中臣家と繋がりがあることがわかると渋々ながら結婚を認められた。

今では、母さんも立派な中臣家の本家の嫁として立ち居振舞っていると思う。

あらためて母さんに心の中で感謝しながら眠りに落ちた。
< 83 / 702 >

この作品をシェア

pagetop