別れ道での約束
崩壊する信頼
まだ暑さが残る9月。


私は旅行の準備をしていた。

「あっちは夜になると冷えるみたいだから、羽織る物を持って行きなさいよ」


お母さんが荷造りする私の部屋に入ってきた。


「うん、分かってる」


コンテストの副賞でスケッチ旅行チケットをもらった。

場所は北海道。


出発は3日後に迫っていた。


大智が暮らしている北海道。

4日間の旅行内容は自由だった。

スケッチした一枚を主催者側に提出することだけが条件となっていて、どこに行くのも何を描くのも自由だった。
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