私の婚約者は特殊捜査官
溜息を一つついた隆弘は、

携帯を取り出し、

誰かに電話をかけ始めた。

・・・

「・・・どうなった?

・・・・そうか、わかった。

無事に、人質は返そう」

そう言った隆弘は、

携帯を切った。

・・・

「琴美、貴女の大事な父親は、

空のお星さまになったそうです・・・

今頃、向こうで、私の両親に

会っている事でしょう」

そう言った隆弘は、

何か大きなことをやり終えたように、

晴れやかな顔をしていた。

・・・

泣き続ける琴美を、

オレは抱きかかえるように、

部屋に連れて行く・・・

・・・

そんなオレの背中に、

隆弘は残酷な言葉を告げる・・・
< 116 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop