私の婚約者は特殊捜査官
6.大切な人たちが・・・
・・・

目が覚めた私は、

まだ夢の中にいるような感じだった。

・・・

それでも、

右手に伝わる温かいぬくもりは、

感じる事が出来た。

・・・

そっと右側を向いた私の目に、

理子の顔が映った。

・・・

「ごめんなさい・・・ごめんなさい」

理子は泣きながら、

何度も私に謝っていた。

・・・

「…どうして、

理子さんが謝るの?」

小さな声で呟いた私。

・・・

「琴美さんの大事な方が・・・

私は何も出来なくて・・・」

・・・

そう言って泣き続ける理子。

私は理子の手を両手で包んだ。
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