私の婚約者は特殊捜査官

琴美side

・・・

心は空っぽなのに、

何で涙が止まらないんだろう。

・・・

ソファーの上に、

体操座りして、焦点も合わさず、

ただ流れる涙を流し続ける・・・


・・・

「…琴美」




「・・・え?」

・・・

なんで?

・・・

目の前にいるのは・・・秀?

・・・

滲んだ風景の中に、

私の愛しい秀の顔が浮かんでいる。

・・・

「秀・・・秀・・・」

私は手を広げて、

秀が来るのを待った・・・

・・・

秀は、微笑み、

私を優しく抱きしめた・・・
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