危険な彼女。


「終わりっ!」


私は軍手をとり、踏み台にしていた机から降りた。


ちらっと腕時計に目をやると、時刻は八時を過ぎている。


「里美!帰るよっ!」
と言いながら先程まで里美が座っていた方向を見ると、そこに里美はいない代わりに紙切れが置いてあった。



「塾なんで、帰ります。残りはがんば。里美。」

………おい。



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