ブスも精一杯毎日を生きてるんです。


この人も、淋しいのかな。

そんな直哉を慰めたくて、

『ま、まあ、これからは私がいるからご飯も家で食べられますね!!』

思わず口走ってしまった。

よく考えれば、いつも外食だと言っただけで、別に外食が嫌とは一言も言ってない。

なんて調子に乗った発言をしたんだろう。

と凹んでいる私に対する直哉の反応は意外だった。

「…そうだな。」

と言って微笑んだのだ。

手から血を流しながらも帰ってきた、鉄面皮の直哉が微笑んだ。

しかも少しはにかんだように。

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