白い手紙  ~ 二つの心~
禁じられている愛

~夜光side~





 あいつに対して、少し優しくなり

 すぎたかもしれない。

 俺は妖怪としても失格なのかもな。



 昨日の出来事が頭をよぎる。

 泣きながら俺に向かって“好き”と

 言われて、目が覚めた。




「俺に....愛など...」




 ふっと笑う。

 笑いたくなった。

 こんな体今すぐにでも元に戻りたい。

 戻って...あの泉で聞こえた女に

 人間になれる薬を―――....。

 っふ。馬鹿馬鹿しい。
 



 古寺で一人考えていた。




「夜光くんっ♪」



 がばっと抱きついてきたのは空

 ...じゃなくベアだった。



「声を変化で声を空に変えるな。

 気持ち悪い」




「えへへ~♪嬉しくてつい空様に声を

変えてしまいました♪空様は、僕はこの

姿のままでいいって仰ってくれて!」





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