喋るネコ【短編大喜利】
「アレク…僕の前では良いけど、他の人の前じゃ絶対にしゃべるんじゃないぞ。
おまえが、喋ったりしたら……」

「わかってるってば。
俺だってバカじゃないんだ。
喋るのは君とだけだよ。」

「そう、それなら良いけど…気をつけるんだぞ。」

「だから、わかってるって。」



アレクの奴…喋ってみると、けっこう生意気な奴だったんだな。
って、喋らなくても普段からそうだったっけ。
それにしても、毎年こんなことが起きるんじゃ、僕も心配で落ち着いてられないよ。
魔女があんなものをくれたばっかりに、無駄な心配事が増えたじゃないか……



(あぁ、そうだ!)



僕は以前から気になっていたことを、アレクに質問した。



「ねぇ、アレク…
そのロザリオをくれた魔女だけど、どうして、そんな大切なものをおまえにくれたんだろう?」

「そんなこと、考えたこともなかったけど、言われてみれば確かにそうだね。
……なんでだろう?」

「おまえが魔女に会った時のことを教えておくれよ。」

「魔女に会った時のこと…?」

アレクは人間が考え事をする時のように、じっと目をつぶった。
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