翌日、彼女は僕の所にやってきた。

「田辺君。昨日言った進路の紙、だして。」

「いやだ。」

「どうして?」

「いやだから。」

「なくしたの?」

「やだ。言わない。」

僕は彼女の言葉にいやだ。をいい続けた。

そうすれば、明日も彼女が話しかけてくれるから。


そんなやりとりが4日間続いた。


5日目にきたのは、禿げた頭の担任だった。

「田辺!進路の紙をだせ!春野が困っていたぞ!」

「…なくしました。」

僕は内心がっかりした。

今日も春野は来てくれると思っていたのに…。

彼女はどうしたのだろう。僕は気になって彼女の席を見た。

しかし、そこに彼女はいなかった。

「田辺!聞いてるか?この紙やるから明日までに書いとけよ!」

担任は僕に紙を渡してどこかへ行ってしまった。

彼女はどうしたのだろう?
心配になって、彼女の友達に話を聞いた。

彼女は風邪で休んでるらしかった。



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