文学彼氏







そう言って私の
髪をわしゃわしゃした。


サラッとそんなこと言えちゃう瀬野くんはやっぱり凄いと思う。



「…そ、それって、プロポーズ?」

「誓い?」

「なんだあ」

「それは時が来たときに改めて」




当たり前のように未来も
一緒にいることを前提に話す


そんな瀬野くんが、愛おしい。






「取り敢えず朔、月曜から髪引っ張られたらソイツにビンタしな」

「いやそんな女王様
みたいなこと出来ないよ…」

「だってこの髪の毛弄んでいいのって僕だけの特権でしょ?」



当たり前のように言われたら

はいそうです、しか出ないよ。


瀬野くんってどんな髪型が好きなのって聞いたら、彼は意外にも二つ結びが好きだと言った。


じゃあ、私これからずっと二つ結びでいようかな、なんて。









【無自覚な誘惑】

(あと朔追い詰められると涙目になるのどうにかならないわけ)
(生理的現象はどうにもならないよ)






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