外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「わたし、祐哉のこと何も知らないよ」背中に向けて言う。
「だから？」足を止めた。
「だから、決めろって言われて、はいそうですかって決められない」
「直感だよ」振り返った祐哉は口元に笑み。
「直感？」

「お前、頭はいいみたいだけど、人間力足りねーぞ」
「・・・どういう・・・」

「変なとこ素直じゃねーし幼稚だし、
なんだか自分に自信持ってるみたいだけど、
それ大したことねーぞ」

ずばりと言い切った。

「なんでそんなこと言うの」人間力が足りない？

「自分をよ、解放してみろよ。いらねープライドは捨てろ。
じゃないと何も始まらねーよ」

今までの私の考えや行動や、何もかもをばっさり切り捨てる言い方だ。