扉の向こうに居るあなた…

私は…傘をさす気もなく、雨の中を歩いていた…
何もしたくない、今一番欲しいのは…
『司』
あぁ…何だろう、目の前が霞んできた…
雨なんかじゃない…涙で目の前が見えない…

「っ…!」
「おっと…」
「…すみません」

ほら、ボーッと歩いてるから人とぶつかるんだよ…

「おや、ずぶ濡れじゃないですか、ちょっとあそこの店で休んでみませんか?」
その人は、とても背が高く 黒髪で、少し長めの髪が良く似合う男性…
顔も整っていて、カッコいい人だった…
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