君に Ⅰ

「というか、話してくれないかな。急に涙が出ちゃうようなことがあったんだろ?」

神崎君は全部お見通しだったようだ。

「前から分かってた?」

「はじめて会った日、加藤は涙を流してた。そこら辺からかな。」

「・・・すごいね。」

「よければ力になるよ。」

「ありがとう。」

神崎君にだったら話せそうな気がした。


「それはね、ちょうど2週間くらい前の日のことだったの。」
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