気づいてよ…



「行く~」


美都は嬉しそうに答えている。


「はい、お待ちしていますね!」


美羽も笑顔で返している。


「そうです!奏くん?」


美羽が美都の手を離して俺の隣に立った。


「ん?」


「奏くん、英語お得意ですよね?」


俺は国語が苦手で美羽は英語が苦手。


「え?うん」


「教えてもらえますか?」


でも、美羽の“苦手”は俺の“普通”だ。


別に俺が教えなくても大丈夫だろ。



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