たっぷりのカフェラテをあなたと
 そう思っていると、健吾さんは私の腕を軽くさすってくれた。

「時間はかかるよ……でも、女性って痛みを忘れるスピードが男より早いって聞いてる。必ずつらい気持ちが思い出に変わる日が来るから……これは気休めじゃないよ」

「でも、一人では……もう立っていられる自信が無い」

 情けない女だと思うだろうか。

 失恋一つで全てが終わったように思ってる自分。
 健吾さんからどう見えてるんだろうか。

 姉に対する敗北感も加わって、私の劣等感は地に落ちたと言っていいかもしれない。

 でも、こんな私に健吾さんはどうって事のない調子で言った。

「付き合おうか……僕たち」

「……え?」

「絵里ちゃんをつきっきりで支えるなら、付き合うのが一番いいかなと思ったんだけど」

 あまりにもあっさり彼が言うものだから、私は思わずその場でコクリと頷いていた。
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