はなおの縁ー双葉編ー
始めはお稽古が苦痛で仕方なかったが、お菓子が食べられるからと自分を励まし続けてやってきた。

もともとは母がお茶を嗜む人で娘のあたしにも稽古をつけさせてやりたいとここへ通わせてくれた。

通うにつれて、そのお茶の持つ魅力というものに惹かれるようになり、今も定期的に稽古をつけてもらって後少しでお免状がもらえるところまで来ている。

ここのおじさんもおばさんもあたしを子供のころから知っていて、娘同様に可愛がって下さっている。

あたしの素性もご存知でそれも後押ししているのかもしれない。

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