Sales Contract
ちょうどいい会話の区切れ目で、玄関のドアが開く音がした。
「ただいま〜」
その声が聞こえたあと、部屋の暖かさにホッとしながら2人がリビングに帰ってきた。
「重かったし寒かったでしょ。ありがとう。
デザートの時間にしようか」
「ピザにケーキだなんて最高〜」
そう言ってはしゃぐ勝也くんが微笑ましい。
渡辺くんの方を見ると、私と同様に優しい視線を彼に送っていた。
さっき村上が言ってたことは、勘違いではないのだろうか。