【短編】ショートメッセージ
(私は、彼からしたら年も十は上で、オバさんだ。顔も知らないおばさんよりは、近くの若い子の方が…)

そう思うと、本当に悲しくなった。彼が私の心に光を灯してくれたから、私は一歩ずつ、前に進むことができたんだ。だけど、きっと彼は私との言葉のやり取りが次第に重荷に感じたのかもしれない…

文字は感情を持たない。だから読んだ人の心次第で、どうにでもなってしまう。それは、解っていることだ。

きっと、"面倒な女"、とか考えているかもしれない。私は彼に対する疑念が止まらなかった。

(完全に嫌われる前に、消えた方がいいのかな…)

私の指は、いつしか彼へのメールを打たなくなっていた。


< 24 / 44 >

この作品をシェア

pagetop