イジワル男子の愛情表現
中途半端な君



あれから、篠とは

目も合わなければ、話をすることもない。

席変えをして、席が離れて話す機会は無くなった。

いや、もしかしたら
篠が私を避けているだけかもしれないけれど

放課後の帰り道はいつも、寂しさとの戦いだった。


未だに一人で帰るのには慣れない。


前まではこの帰り道が大好きで

2人で笑いながら歩いて


照れながら手繋いで


もっと道が長くなればいいって、

もっと時間が経つのが遅くなればいいのにって

考えていた。


なのに、今はまるっきり逆。

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