あなたがいたから
終章 あなたがいたから
空が澄み渡っていた。
なにもかもすべて終わったかのように空は雲一つない青空だった。



そんな空の下。
短く髪を切った未来が智佳と理絵が一緒に話していた。



「未来ちゃん。髪切っちゃったの?もったいない。」


智佳はテンション高めに言った。


そんな智佳を未来が素っ気なく返した。



「もたいないって言っても切っちゃったもんはしょうがない。
それにこれはあたしの決意の表れだから。」


理絵は未来の答えにクスクス笑いながら、


「こりゃあ、智佳。未来に一本取られたな。
それはそうと、未来はなぜ髪を切ったの?未来の決意ってなんなの?」


理絵が興味深々に聞いてくる。


未来はめんどくさそうに溜め息をついた。



「そんなこと聞いて面白いか?」


「未来ってば、相変わらず冷たい。
でも、それが志水 未来って人なんだよね?」


「理絵もわかってんじゃん。」


未来は理絵の顔を見ながらニヤリと笑う。


そんな未来を智佳が反論する。



「あたしは今の未来ちゃんよりか昔の未来ちゃんの方が好きだなぁ。」


智佳の言葉に未来が素早く否定する。


「それは無理!諦めなさい。」


未来の言葉に智佳はブーッとふて腐れた。
そんな智佳を未来は理絵と一緒に笑っていた。


「理絵までひどい。」


「ごめん。ごめん。」


理絵は智佳の頭を撫でながら謝っていた。



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