曼珠沙華


移動教室のない
中間休み



教室の中
呆然と席に
座り続ける僕



「三上?」



安島に名前を呼ばれ
全身が震えた



「顔色 悪いよ」



安島が 僕の顔を覗く



僕は顔から火が出る程
真っ赤な顔になり
打ち鳴らす鼓動に
息を飲んだ


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