Hurly-Burly 5 【完】

ちぃ君が何気なく立ってるのは分かった。

でもさ、今のは何だ!?

「か、片手で人投げる!?」

通りかかったちぃ君が片手で意図も簡単に

人を投げたことに驚いてギョッとした。

「大丈夫か?立てるか?アイツ、何だ?」

その質問攻め何ですかと言う前に、

投げられた男はビビったのか後ずさる。

「ち、ちぃ君、もしや、君は怪力になりたかったのか?」

「お前、頭大丈夫か?」

「至って、正常なんだが?」

ちぃ君が手を差し出してきてきょとんと見上げると、

頭を掻きながらあたしの手を引いた。

「ぬおっ!」

いきなりのことで思いっきりちぃ君の胸にダイブして

鼻をぶつけ本日2度目のお鼻が辞職表明をする

という大ニュースが起こった!

「心配かけやがって。」

「・・・・すんません」

「どれだけ、心配したと思ってる?」

「・・・・反論する余地もありません。」

「お前に何かあったら気が狂いそうだ。」

「・・・・・・どういう意味だ?」

ちぃ君が困ったようにあたしを見下ろす。

「お前、こういうところには二度と来るなよ。」

「へっ?」

「じゃねえと、監視付けるぞ?」

「・・・・・・・・ど」

「そんなの嫌だろ?だったら、目の届くところに居ろ。

こういうところはお前に合わねえ。」

「ち、ちぃ君、糖分不足ですか?」

「お前、話聞いてたか?」

ちーさん、今ものすごい呆れたでしょ?

残念なヤツ見る目であたしを見たでしょ?

「し、失礼っ・・・・」

ギロっと向けられた鋭い漆黒の瞳に言葉を奪われた。

ちーさんに魔神が降臨なさった!

「once more please!」

「(・n・`≡´・n・)」

やっぱり、そう来たか!

いつ、来るんだろうと身構えてたぜ!

< 274 / 415 >

この作品をシェア

pagetop