Hurly-Burly 5 【完】

箱からタルトを取り出してモヒモヒ食べてる

ちぃ君を見てこの街はあたしが守れた!

「日和ちゃんって千治の暴走止めるの天才的だね。」

「むむっ!?」

「つーか、食べ物で千治を釣るなって。」

慶詩がようやく復活してベシッと叩かれた。

3人居ると頼もしく見えるのはあたしの疲れ目の

せいかもしれないな。

「なあ、困ったことあったらアンタの頼み聞いてやるよ。」

「あの人、何企んでるんだ!?」

コソコソと3人に言ったあたしに、

「真顔で言ってやんなよ。」

慶詩がぶはっと吐き出して笑った。

「あんまり、困ったことあっても頼まない方がいいよ。

風間さん、一応ヤクザだし困ったことがあったら俺が聞くからな?」

馨君がにっこりと微笑みながら言ったから、

うんと頷いたけど一応3人の様子からしても

悪い人じゃなさそうだしと思って名刺を受け取った。

「か、馨っ!ちぃー!慶詩!」

あたしの名前を忘れているぞ、ユウヤ!

街中から颯爽と走ってきたユウヤが、

息を切らしながらあたしに視線を向けた。

「ヒヨリン!見つかったんだな?

マジで、良かった。あんま、心配させんなよ!!」

「すまん、マラソン大会でもあったのか?

そうか、今の時期は駅伝もあるし、どこの

チームに所属してるんだ?」

「ヒヨリンッ!ふざけてる場合じゃねんだからな。」

「・・・・そ、そんなに怒ることないじゃないか!」

ユウヤってたまに真面目になって怒るよね?

「怒ってねえよ、心配してんだよ。何かあってから

じゃ遅いだろ!そんなの黙ってられっかよ!」

「何かあるわけがないと思うのだが?」

「ヒヨリンッ!」

「は、はい!」

「女の子なんだから少しは自覚しろよ。」

「でも、ユウヤ聞いてよ。あたし、鳩に囲まれてた

だけで本当に信じがたいんだけども。」

何かあった日にはあたしきっと埋蔵金を掘り起こすような

奇跡を起こさない限り叶わないんじゃないかって思うよ。

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