Hurly-Burly 5 【完】
不貞腐れるように「けっ!」っと言うと、
ちぃ君が口元を緩めた。
「お前の勘は信じてねぇけど、お前は信じる。」
なっ、何言った!?
あたっ、あたしはちっとも嬉しくないからな。
決して、喜ばないからな。
「は、早く、家の子を探し出して一緒に帰るんです!」
待っててね、ナル君。
絶対に迎えに行くから信じてね。
見てろ、絶対にあたしの勘が正しかったこと証明してやる。
「日和ちゃん、前見て歩こうね。」
出鼻をくじかれたとはよく言うもので、
ずべべっと地面にこんにちわしそうだったのを、
これまた馨君にブラックスマイルで救われた。
「しっかり、前を見据えてるよ!」
「うん、その前の段階だよね。」
「・・・・・ここから先は慎重に歩きます。」
馨君がいつか激怒するんじゃないかとビビった瞬間だった。
「結局、みんなあたしの勘を認めたくないだけじゃないか。」
今日だけで散々鈍感と言われ続けるあたしに何か
恨みでもあるんじゃなかろうか?
ブツクサと小言を漏らしても今は誰にも聞こえてないみたいだ。
どこまで来てしまったのか奥へと向かっていくたびに、
影が濃くなって来てるような気がした。
チリンっと鈴の音が聞こえて咄嗟に建物隅に隠れた。
そっと様子を覗こうと前に出ようとしたら、
突然目を目隠しされて何事と思って暴れようとしたら、
「ひよちゃんには刺激が強いのよ~」
伊織君が犯人らしいと思った。
けど、どうも違うらしい。
「お前は見ちゃ駄目だ。」
声の主はちぃ君で微かに柑橘系の香りが漂う。
「えっ、な、何で!?」
目隠しされたことの方が不安なんですが。
刺激って・・・・込み入ったこと聞いちゃいけない気がした。
「人気ねぇしな、シケ込めんじゃね?」
「不埒だぞ!言葉を慎みたまえ。」
金髪ライオンに変態加えてやる。
しかし、あたしまだ大人の階段登りたくない。
絶対にまだ早い気がすると・・・思う。