先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


見出しの下には、桜ヶ丘公園で話してるあたしと冬夜先輩が写った写真が載ってた。


あの時、誰かが見てたってこと?


カメラのシャッターの音とか、全然聞こえなかったから気付かなかった。


「アンタとさ、安斎くんって付き合ってんの?」

「付き合ってない、です…」


付き合いたいって、思ったことは何回もあるんだけどね。


「だったらさ、安斎くんに近づかないでくれないかな?」

「何で貴方達に言われなきゃいけないんですか?」


あたしがこの時、口答えなんかしなかったら誰も悲しむことはなかったと思う。


「ヒナタちゃんさぁー、知ってるの?
ユリアと安斎くんが、付き合ってたってこと。しかも二人は別れた今でも、想い合ってることを」


あたしはその瞬間、頭が真っ白になった。


< 102 / 159 >

この作品をシェア

pagetop