先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


そこであたしの意識が途絶えた。


暗闇の中、一人で歩いてる女の子。


『お父さん、お母さん』


その子はどうやら、親を探してるみたい。


でも、いくら探しても親は現れない。


女の子は疲れてその場に座ってしまった。


そのとき―――……。


『日向』


上から男の子の声が聴こえてきた。


『お父さん?』


女の子は問い掛ける。


『違うよ。僕は日向のお父さんじゃない』


その言葉を聞いて、女の子は俯いた。


『でも、いずれ家族になる。ずっと、日向の傍にいるから』


男の子がそう言うと、女の子はいなくなった。




「日向、朝よ」

「ん…」

「日向。起きないと、学校に遅刻するわよ」


また、変な夢みちゃった。


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