キモチの欠片

「いいから本題に入れば?あたしに頼みごととかあるの?」

ため息を吐きながら遥を見る。


「今日って暇でしょ?もちろん暇だよね。じゃあ合コンに行こう」


決定~なんて強引にあたしの手をニギニギと握る。今度は手がヌルヌルだ。


「嫌だよ、合コンなんて行きたくない。面倒だし」


やっぱりそうきたか……眉間にシワを寄せ拒否反応を示す。
あの自己紹介とかホントに嫌で仕方ない。


「無理、柚音を連れていくことを条件にこの合コンをセッティングしてもらったんだから絶対に来てもらわなきゃ困るんだから」


なんでそんなことになってんの。あたしの意思は無視ですか?


「すごい勝手なんだけど」

「仕方ないでしょ。柚音が来てくれないと原田さんに近付けないの。私を助けると思って……お願いっ」


あたしの言葉を遮り遥が必死になって訴えかけてくる。


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